ゲムマ2021春に向けて制作中の「みっしょんずかっぷ!!」。まずは、下の写真を見てください。新作のテスト版の画像です。
いろんなアイテムが並んでいますが……さて、問題です。このうち今回のゲームで使うコンポーネントはどれでしょうか?
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正解は 全 部 使います。というか、これに加えて専用のカップとフタ(キャップ)まで使います。
一体どんなゲームなのか……。
それについては徐々にお伝えしていくとして、今回はどんな経緯でこのゲームの企画が始まったか、というお話です。
EJPゲームズではゲムマに合わせて大きめのゲームを作ってきました。『ブラウメア』『タングルウィード』がそうです。
それとは別に、月に2作というハイペースで軽めのゲームを作っていたのはご存知でしょうか。例えば、SNSで話題になった『ターンアップシャーク』や『星空を積む。』などがそうです。社内では「毎月ボドゲ」という企画名で呼ばれていました。
その経験を活かして、軽量のゲームを組み合わせた重ゲーを作れないか?
そんな着想からスタートしたのが、ゲムマ春の新作『みっしょんずかっぷ!!』です。
そしてアイデアを練り、ゲームを作っていくのですが……
最初に考えたのはメインの目的があり、途中でミニゲームが挟まるという構成でした。
そうして作ったのが「桜の妖精が花を増やすゲーム」でした。妖精たちは木を植え、そこに花を咲かせ、仲間を増やしながら山を花でいっぱいにする……というのが概要です。そして、木の並べ方で得点を増やしたり、花を咲かせるためにミニゲームをしたり、という具合でワーカープレイスメントのメカニズムをベースに、各アクションをミニゲームにしようとしたのです。
いろんなゲームを詰め込めて拡張性もありそう。これはいい! いけそう!
しかし、テストしてみたら……
「ルールが煩雑」「待ち時間が長い」「他のプレイヤーとの駆け引きがない」
と、散々な結果に……
当たり前のことを忘れていました。ミニゲームをそのまま組み合わせると、ミニゲームの数だけルールが増えるのです。そして、アクションにも時間がかかります。これはミニゲームをどれだけ単純化しても変わりません。ミニゲームをミニミニミニミニミニゲームくらいにミニにしても、解決できることではないでしょう。
さて、大失敗してしまいましたが、ここで終わってはタイトル詐欺になってしまいます。では、何をしたのか。
やったことは単純です。同じコンセプトで別のアイデアを用意しておいただけ。
アイデアを練っていると一つが完璧なアイデアを作ろうとしがちだと思います(ただ私がそういうタイプというだけなんですが)。ですがそれだと上手くいかなければゼロから作り直しです。使えそうな部分があれば作り直すときの手がかりになるのでゼロよりはマシですが、1つのアイデアだけを意識してデザインした要素は別の形にするのが難しいことが多いです。
そこで複数の案を作っておけば、一つくらいは生き残るかもしれないし、たとえ全滅しても使えそうな部分=手がかりもアイデアが多い分だけ手に入りやすくなります。
”出したアイデアの数が多いほど、生存率も復帰率も上がる” ということです。
そして今回、別案の一つが思わぬ高評価を受けて企画が進んでいくことになる……のですが、それは次回の記事でお話しましょう。
次回から「みっしょんずかっぷ」がどんなゲームか、明らかになっていきます!
次回更新は1/29(金)を予定しております。記事更新はツイッターで告知されますので、続きが気になる方はぜひフォローをお願いします。
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