本所七遊戯 おいてけぼり
DVDケース(外箱)に入れたキューブを引いて、進みます。白色を引く限り何歩でも進めますが、赤や黄色なら足止めを食らってしまいます。そして、赤や黄色を引いた場合、持っている魚をおいてかないといけません。
ふりだしから上がりまで進むすごろくゲームですが、一番早くゴールすることが目的ではありません。道中に落ちている魚を拾い、そしておいてかないようにして、ゲーム終了時に最も魚を持っていたら勝ちです。
今は昔、たいそう魚がよく釣れるお堀がありました。
しかし、そこで魚を釣ろうとする者はほとんどいませんでした。なぜなら、そこには次のような噂が囁かれていたのです。夜中、そのお堀で魚を釣って帰ろうとすると、お堀のほうから「おいてけ〜、おいてけ〜」と、この世のものとは思えぬ不気味な声が聞こえてくるのです。
「おいてけ〜、おいてけ〜」
魚をその場に置いていくまで、その声は響き続けます。もし声を無視して進むとどうなるのか ?それは考えるだけで恐ろしいことでございます。
そのお堀は「置いてけ堀」と呼ばれておりました。