ゲームの要素を減らすことには2つメリットがある。
1つ目はゲームがわかりやすくなることである。
ゲームのわかりやすさとは、ルールの伝えやすさや、理解しやすさ、プレイしやすさである。
2つ目は、ゲームの面白みが際立つことである。
ゲームにはそれぞれ面白みがある。
「モダンアート」なら競り。「バトルライン」ならカードのプレイ(どこに何を置く、置かない等)。
ゲームを作るとき、当然どの要素が面白いかを考えることになる。
面白い要素が動機となってゲームを作り始める場合もあるし、フレーバーからルールを作っていき、その中で面白い要素が見つかるときある。
なんにせよ、ゲームを作る際は常に何が面白いかを意識しなければならない。
しかし、だからといて次々に要素を詰め込むのはよくない。
ゲームは創作物、作品である。
小説に伝えたいメッセージや楽しんでほしいストーリーがあるように、
音楽にサビがあるように、イラストに見てほしい部分があるように。
ボードゲームでも、1番伝えたい要素がある。
それが、そのゲームの面白さである。
その面白さを1つのゲームに複数詰め込むと、プレイした人に伝えたい面白さが伝わりにくくなってしまうと思う。
もちろん以下のように、要素が多数あるものもある。
「テラフォーミングマーズ」なら(大量の)カードのプレイ、陣取り。「カタン」なら、陣取り、交渉、ダイス等。
しかし、これらも最も伝えたいメインの面白さがあり、それをサポートするようにサブの要素が付いていると考える。
個人的には、「テラフォーミングマーズ」はカードのプレイがメインの要素で、陣取り等他の要素はサブの要素と思う。「カタン」は陣取りがメインの要素で、交渉やダイス等はサブの要素と思う。
このようにメインの面白い要素を前面に押し出していった方が、プレイする側としては分かりやすいし、楽しみやすい。
そのために、要素を詰め込みすぎたゲームでは、どれがメインかを決め、それ以外を削っていく方が良いと思う。
そして、メインの面白さを中心にルールを作っていく。そうすることで、よりメインの面白さが際立ち、面白さが伝わりやすいゲームを作ることができると考える。難しいけれども。