どこまでも続いちゃダメなんですよ。締め切りがあるんだから。
はい、前回(こちら)でゲームのコンポーネントが決まったところまでお話しましたが、まだまだテストしなければならないことがあります。
そもそも、このゲーム楽しいの? ミニゲームは面白いの? という点です。
テストプレイを重ねて面白いミニゲームだけが残されていきましたが、今回の『みっしょんずかっぷ』では、特にテンポが重視されました。
『みっしょんずかっぷ』は素早くお題をクリアしていくパーティーゲーム要素が強いゲームです。
(最初は重ゲーを作る予定だったんですが……)
そのため、緊張感があるものや、瞬発力が必要なものがゲームの雰囲気に合います。
アイテムを指定された順番に積み上げる、素早く指定された色のチップを取る、サイコロを指定されて目を上にして置く、素早く計算する、などなどバリエーションに富んだミニゲームが揃っていきました。
逆に、むやみに時間がかかるミニゲームや、アイテムを取れないと見ているだけになってしまうようなミニゲームはボツになりました。
テストを重ねていくと、ゲームのスピード感も掴めてきて「このゲームはもっとこうしよう」「このゲームは別のコンポーネントも使えるようにしよう」と盛り上がっていきました。
ゲームのバリエーションを増やすために、カード裏にアイコンを入れて2通りあるゲームのどちらをやるのか咄嗟に判断するようにしたり。
ですが、ここで少し気になる点が出てきました。
早い者勝ちで進んでいくゲームなので「気が付いたら終わってる」ということが何度かありました。
テンポは良いんですが、ずっとハイテンポなのです。そのため、一生懸命に点数を取っていて周りが見えなくなってしまい、いつの間にか他のプレイヤーの方が得点していて負ける、という感じです。
そこで一捻り。ゲームのテンポを一時停止するミニゲームを追加しました。
プレイヤー全員による直接対決。スピード勝負とは一味違う緊張感が良いスパイスになりました。
さらに追加。素早く計算するミニゲームに「他のプレイヤーの得点」を使う物を混ぜました。自然と自分や他人の点数に目が行く仕掛けです。
これも「あ! あいつ得点多いぞ!」と意識させて、別の緊張感を出せました。
さらにさらに、もう一点取ったら勝利という点数(リーチ)になったら特別なミッション「裏ミッション」をすることにしました。
これも強力な効果を発揮しました。なんせ「裏ミッションが始める=誰かがリーチ」なのです。何としてもリーチのプレイヤーに勝たせたくない。という状況での全員対決は緊張感も一層高まります。
こういう具合に、テンポは良いだけではなく、ゲームのターニングポイントで緩急が付くと緊張感が持続されるようです。
ゲームは進めば進むほど収束に向かって加速するのが良いと言われているそうです。確かに、加速する(得点量が増えたり、行動回数が増えたり、選択肢が限られてきてやるべきことが明確になったり)というのは重要なのですが、これは同時に「テンポは一定ではいけない」ということでもあるのだと思います。
ハイテンポなら一時停止、スローテンポなら急加速。そういう一捻りがゲームを盛り上げてくれるのかも知れません。
ゲームがほぼ完成し、いよいよパッケージを決めていきます。ここでコンポーネント回でお話ししたカップとフタが出てきます。
パッケージをどうするか、またお金の話も関係してくるのですが……詳しくは次回ということで。
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